ローボールテクニック~正攻法がだめな相手には恋の裏ワザ

「最初に小さな要求を受け入れさせ、それを足掛かりに大きな要求を通す」ためのテクニックとしてローボールテクニックと呼ばれるものがある。フット・イン・ザ・ドア・テクニックとよく似た心理テクニックで、両者とも人間心理の一つ「一貫性の原理」というものを利用している。

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ローボールテクニックとは? そして一貫性の原理とは?

フット・イン・ザ・ドア・テクニックは対象記事を参照。

ローボールテクニックと前者との違いは、前者が徐々に要求を大きくしていくのに対し、こちらは最初不利な条件等を隠すことから特典除去法なんて呼ばれることがある。

と言っても何を言っているのかよくわからないだろうから、とりあえず具体例を書こう。

  • 女性に付き合って欲しいと告げる
  • 相手が結婚前提なら、と言うのでその条件を追加示する
  • 男女の関係になる
  • 十分に相手が自分に愛情を抱いていることを確認する
  • 実は自分は既婚者で結婚するためにはまず離婚する必要があることを打ち明ける
  • 相手は「話が違う!」となるが、既に愛してしまっているため信じて待つしかない

といったのがいい例である。

つまり相手に「結婚前提で付き合う」という受け入れやすい条件を飲ませてから、隠していた悪条件、つまり自分が既婚者であること、自分と結婚するためにはまず離婚が成立するまで待つ必要であることを提示するのである。

最初から既婚者だと知っていれば相手の女性は付き合ってくれなかった可能性が高いわけだが、一度、付き合って愛着が生まれてしまえば、もうこっちのもの。

何故なら、人間という生き物は自分の行動を一貫したものにしたい、という心理が働くからである(この場合だと一度好きになった相手なのだから、最後までその愛を貫こうという心理が働きやすい)。

こういった人間心理を一貫性の原理と呼び、ローボールテクニックはフット・イン・ザ・ドア・テクニック同様に、この一貫性の原理を利用した心理テクニックである。

ちなみにどちらも詐欺師御用達の手法であるが、嘘は一切ついていないので詐欺にはならない(結婚する気が最初から全くない場合は詐欺である)。

ローボールテクニックの恋愛への活用例

上記の具体例が悪かったため、まるで詐欺師が使うブラックなテクニックのような印象を与えてしまったかもしれないが、純愛等の場合でも普通に活用できるし、実は意識しているかどうかは別としてこのローボールテクニックを利用している人は多い。

例えば2,3例を挙げると、男が意中の女性に告白する際

  • 今は痩せているが、以前自分は太っていて太りやすい体質であることは告げない
  • 実は相手の女性はキープであり、つい先日、本命にフラれていることは隠しておく
  • 自分が浮気性であることは、当然告げない

なんかは、結局、後でばれることばかりだが、どれもこれも、自分とっての不利な条件を隠し、相手に受け入れやすい条件(付き合うということ)を提示しているいい例である。

そして後で、事前に告げなかった悪条件がばれたとしても、一貫性の原理が働くため、相手の女性は「話が違う」と内心で思うことはっても、別れ話を切り出しにくいというわけだ(浮気や不倫でさえ、必ずしも破たんにはつながらないのだから)。

つまり、男女の日常において、よく使われている心理テクニックであることがわかってもらえると思う(今回は男性側の例を挙げたが女性だって不利な条件は隠している場合が多い)。

非モテ男子のローボールテクニック活用法

で、悪条件を隠す場合、どこまでが許されるか、ということだが、これは人それぞれの倫理観によって違うだろうし、このブログの趣旨から大きく話がそれるので、言及するのはよしておく。

このブログ的に大事なのは、非モテ男子が、このローボールテクニックをいかに活用するか、ということである。

結論から言うと、非モテ男子は、このローボールテクニックはあえて使わないことをお勧めする。
いや、使わないというか、逆に使わないことで自分の善良性アピールするわけである。

  • 俺太りやすい体質で以前太ってたんだけど、努力して今後太らないようにするから付き合ってくれないかな
  • 実は数日前他の女性にフラれてたんだけど、あまり悲しくなくて、フラれて初めて自分の本当の気持ちに気づいたんだ。君が一番だって
  • (普通男は浮気するものだが)俺は絶対に浮気しない(自信がある)

前述したとおり、このローボールテクニックは、恋愛においては、皆が多かれ少なかれ、使っているテクニックである。
告白する際に自分にとって不利な条件を相手に提示する人間はほとんどいないし、女性も同様である。

だからこそ、あえて自分に不利な条件を提示することは相手の女性にインパクトを与えることができる。
自分の真摯な気持ちをアピールすることができるのである。

正攻法が通用しそうにないなら、こういった裏技を使う。
もしろ、裏ワザのほうが有効な女性は、少ないかもしれないが、確実に存在する。

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