ラポートトークで好きな彼女との間に心の架け橋を築こう
話術には大きく分けて二通りが存在すると言われている。
一つはレポートトーク。事実をありのまま、客観的に述べる話し方でテレビのレポーターなんかがやっているような奴だ。
もう一つはラポートトーク。レポートトークとは反対に、事実に自分の主観や感想を交え、相手の感情に訴えかけることで、相手の共感を得ようとする話し方で、ラポール(心の架け橋)トークとも呼ばれる。
ラポートトークで彼女の支持率もアップ?
ラポートトークって具体的にどんなの?というと、例えば、政治家とかが選挙活動中に行っている演説なんかを思い起こしてくれればよく理解できると思う。
「こんなことが許されるのか!」とか「このままでは日本はダメになる!」とか「さあ。私と一緒にこの国を変えていきましょう!」とか、聞き手の感情に執拗に訴えかけてきているのがよく理解できるのではないだろうか(笑)。
人間というのは、単に事実や理屈のみで語られるよりも、感情的な言葉などを入り混ぜながら話されたほうが、相手に共感や信頼を感じやすい、という心理的性質がある。
そのため、政治家の人たちは、我々一般庶民に対し、ラポートトークを多用するわけだが、当然、ほとんどの一般人はこういった心理手法に対して知識を持たない。結果、まんまと話に乗せられやすいのである。
ちなみに心理学について少しでも知識がある人はこういった話術が存在することを知っているため、そういった識者にラポートトークを使うと、寧ろ胡散臭く感じられ、好感度は逆にダウンする。
当然、政治家同士の会話などでは単に理屈や事実のみのレポートトークが用いられることは言うまでもない。
恋愛におけるラポートトーク
恋愛の究極の目的は、勿論、相手との間に信頼や共感(ラポール)を築くことにあるので、当然、好きな異性との会話はラポートトークが主になる。
が、元来、男と言う生き物は、理屈っぽい生き物である。
つい、レポートトークをしてしまう傾向があるから要注意だ。
例えば、クラスの女の子が何気ない会話の中で、さらっと以下のようなことを口にしたとする。
「私、数学がどうしても苦手で困ってるんだよね」
すると、モテない男はほぼ100%以下のように答えるのではないだろうか。
「おすすめの参考書教えようか」
「塾に行けば」
「受験科目に数学のない大学を受ければ?」
あるいはここぞとばかりに「俺、数学得意だから教えようか?」
なんて答えたりする奴もいるかもしれない。
なるほど、相手の女子は数学が苦手なのだから、上記に挙げた答えはいずれも間違ってはいない。その解決策として、圧倒的に正しい。正しすぎて異論をはさむ余地はない。
が、こういう理屈や正論でものをいう男はあまり女性にはモテない。
モテる男の回答はこうだ。
「ああ。数学か。難しいよね。俺も苦手だったんだ。でも、とある参考書使ったら、ましになったよ。よかったらかそうか?」
「ああ。数学か。難しいよね。俺も苦手だったんだ。でも、とある塾に通うようになってから、ましになったよ。よかったら紹介しようか? 一緒に通う?」
「ああ。数学か。難しいよね。俺も苦手だったんだ。というか今でも実は超苦手なんだ。だから数学が受験科目にない大学受けることにしたんだよね。あはは」
「ああ。数学か。難しいよね。俺も苦手だったんだ。でも、最近、コツをつかんだのか、ましになったよ。よかったら、そのコツ、俺が教えようか?」
モテない男とモテる男の会話術の違い。理解できただろうか。
つまり、モテる男は「俺も苦手だった」と告げることにより、相手の共感を得ようとしているのである。
モテない男の回答がどこか「上から目線」なのに対し、モテる男の回答は、相手と同じ土俵に立っていることがよくわかる例なのではないだろうか。
繰り返すが、恋愛の最終目的は相手との間にラポート=信頼の絆を築くこと。
そして、そのための会話術がラポートトークと言われるものなのである。
こういったさりげない日頃の女性との会話の積み重ねが、モテる男とモテない男との間の決定的な差となってしまっていることを、非モテ男子の諸君は、もっと知るべきである。
ラポートトーク応用例(告白編)
勿論、上記の例は、一例にすぎず、やろうと思えば、もっともっと相手の感情に訴えかけることが可能だ。
つまりいろいろと応用がきくわけだ。
例えば、告白の際。
「好きだ。付き合って」と、ただ述べるよりも何故相手の女性のことを好きになってしまったのかまたは告白に至るまでの心の葛藤などを、思い切ってさらけ出したほうが、より相手の共感を得ることができる。
具体例を挙げる。
「初めて会った時からずっと君のことが気になってたんだけど、気づけばいつの間にか、好きになっていました。俺なんかに告白されて迷惑かもしれないし、断られたら、明日からはこんな風に話しかけることができないって思うと怖くて仕方がないんだけど、やっぱり言わずにいられないから言うね。あの、どうか、俺と付き合って欲しい」
非常に大げさな例だが、上の例よりも下の例のほうが、より相手の情緒を揺さぶることができると思わないだろうか。
勿論、相思相愛であることに確信があるなら上の例でもいいわけだが、「分が悪い」「断られる可能性が高い」と感じている場合は、下の告白の仕方のほうが成功率は高まるはずである(というより相手は断りづらい)。
ただし、下の告白方法で、断られたりしようものなら非常にこっ恥ずかしい思いをするのは言うまでもない。相手が性格の悪い女だった場合「あいつにこんな風にコクられたんだけど、超うける~ww」みたいに周囲でネタにされる可能性は大である。
どちらを選ぶかは君たち次第ではあるが、ラポートトーク=相手の感情に訴えかける話し方が、恋愛においても様々な場面で有効であることはしっかり理解し、うっかりレポートトークをしてしまわないよう、常日頃から心掛けるようにしたいものである。